高さ10メートルの壁を1.5キロにわたって造る
津波対策の目玉とされるのが、海抜15メートルの高さまで築かれる防潮堤だ。過去に日本海で発生した地震から想定される津波の高さは3.3メートルだが、東日本大震災で福島第1原発を襲った津波の高さを念頭に置いた。7つあるプラントのうち、1~4号機が西側の柏崎市に、5~7号機が東側の刈羽村にある。1~4号機は海抜5メートルの場所にあり、高さ10メートルの鉄筋コンクリート製の壁を全長1.5キロにわたって建築中だ。基礎から地下30~50メートルの深さまで杭を打ち、基礎部分と壁は一体化させた。記者が取材した時は、まだ鉄骨がむき出しの部分があり、切れ目も見られたものの、まさに「巨大な壁」といった様相だった。工事の進捗は8割程度で、13年6月末には完成するという。
5~7号機側の敷地は海抜12メートル。長さ1キロにわたって3メートル分を盛り土し、セメントを改良した土で固めた。すでに工事は完了していたが、盛り土の上にはフェンスが設置されているため、警備上の理由から撮影は許可されなかった。