カルトに狙われる中高生が増加 カフェで勉強中に大学生が声かけ、「洗脳キャンプ」へ

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1年超えると抜け出すの難しく「早期発見が重要」

   川島氏によると、子どもがこういった団体に誘われた兆候としては、「生活スタイルが変わること」がある。カルト勧誘は、具体的には以下のような段階をおって子どもの生活に食い込んでいくからだ。

   まず、カフェなどで一人で勉強している高校生に、正体を隠した大学生の信者が「勉強がんばっているね」「●●大学の学生だ」などと声をかけ、警戒心を解いてから「勉強も大切だけれど週1度くらいは身体を動かしたほうがいい」などと近くの公民館などでおこなわれる団体の週末イベントに誘う。「バレーボールなどをする」「大学生の友達ができる」といったもっともらしい体裁があるため、たいていの親はこの時点では応援こそすれ警戒することはあまりない。

   次に、「人生に役立つ話が聞けるから」と平日の夜に行われる勉強会(実際は教義を教え込む会)に誘われる。当初は週1回だが、少しずつ回数が増える。信者は共同生活をしている場合も多く、そこで夕食も提供される。当然帰宅が遅くなる日が増え、目ざとい親ならこの時点で子どもの変化に気づく場合もある。

   こうした勧誘活動は3月~4月におこなわれ、最終的には5月の連休中の「合宿」に引き込むことが目標となっている。

   そのため、しまいには子どもは「泊りがけのキャンプに行く」などと言い出すようになる。費用は「無料」という。この段階で親が「さすがにおかしい」と気付いて、相談にやってくることが多いそうだ。

   また、稀なケースではあるが、信者の教師がその立場を利用して生徒を信仰に引き込むということもあったという。もちろん、このほかにも様々な手口がある。

   川島氏は「最初の勧誘から3か月以内ならほぼ100パーセント離脱させられるが、1年を超えてしまうと、団体の教えが深く浸透し、親に本当のことを言わなくなる。専門家に相談へ連れて行こうにも、団体側の指示を仰いで拒否するので手を打つのが難しい。早期発見が重要です」と警鐘を鳴らしている。

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