フランス国有鉄道SNCFは2013年4月2日から、高速鉄道TGVのパリ~南仏区間で、片道最低10ユーロ(約1200円)の新サービス「OUIGO」(ウィゴー)を開始する。
パリ郊外、ディズニーランド最寄り駅のマルヌ=ラ=ヴァレ=シェシーを起点に、リヨンを経由し、マルセイユかモンペリエへ向かう2ルートがある。マルセイユへの所要時間は、約3時間10分。
ル・モンド紙によると、開始当初の運行本数は1日につき合計3~4往復程度、設定されている。座席は2等のみで、運賃は最低10ユーロ、最高で85ユーロ。
パリ~マルセイユ間の4月上旬の片道料金(2等)の最低価格で比べると、オンライン限定販売の低価格サービスiDTTGVは35ユーロ(約4200円)、夜遅い時間のTGVは37ユーロ(約4440円)に対し、OUIGOは15ユーロとなっている。いずれの運賃も航空券のように日にちや予約時期によって変動し、TGVだと100ユーロを超えることもある。
費用を抑えるため、パリとリヨンでは利用料の高い市内駅ではなく、郊外の駅に停車する。車両は既存のTGVを改造、食堂車やバーコーナーなどを撤去して通常編成より約2割多い1268席を確保した。手荷物も2つ目からは追加料金をとる。チケットはオンライン限定販売とし、確認のため発車時刻の30分前までに駅で手続きすることが必要となる。