フジの場合は何かと製作現場に口を出す
フジは地デジ化以降、視聴率が取れなくなってきたことを焦り、数々の新番組を投入することになるが、放送されたのは過去の栄光に縋った二番煎じや、相も変わらぬお笑い芸人が主軸のもの。新しさは何もなく、合いも変わらずテレビ離れをしている若い層を狙ったものだった。
テレ朝はフジに比べれば丁寧な番組作りをしていて、バラエティーもスポーツ中継も、大人がある程度納得できる番組作りを心がけてきた。「相棒」や、女優の米倉涼子を主演にしたドラマなどもじっくりと育て、キラーコンテンツが増えていることによって、視聴率に跳ね返ってきているのだという。
実はテレ朝もフジも自身で番組制作することが難しく、制作会社に任せている。ただ、テレ朝は比較的自由に番組を作らせているが、フジの場合は何かと製作現場に口を出すため、現場はフジの顔色を伺いながら番組を作ることになる。オリジナリティーあるものが出来にくくなっているのはそのため、と指摘する。
「テレ朝のようなやり方で、現場が活気付き視聴率の取れる番組が出来るのなら、現在の映画会社のように制作は外部に任せ、テレビ局はそれを買って放送する、そういう仕組みになってしまうのもいいのかもしれません」