「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」を受賞
もちろん、SR400のスタイリングや基本設計は35年間変わらずとも、エンジンなどには今日的な改良が施されてきた。ヤマハは「SRが全く変わらなかったかと言えば、そんなことはない。より楽しめる走り、さらなる快適性を求め、来る年ごとに細かなリファインを続けてきた」と語っている。
発売35周年を祝福するかのように、SR400は2012年度の「グッドデザイン賞」(公益財団法人日本デザイン振興会主催)の特別賞である「グッドデザイン・ロングライフデザイン賞」という名誉ある賞を受賞した。同賞は「グッドデザイン賞を10年以上前に受賞した商品、あるいは発売以来10年以上継続してユーザーに支持された商品」に贈られる賞だという。
シングルエンジンのクラシカルなバイクは、これまでもライバルメーカーから400cc、250ccを中心に誕生しては姿を消していった。現在もSR400のライバルと目されるシングルバイクは何台か存在する。SRに次ぐ歴史を誇るのはカワサキの「エストレヤ」(250)で、1992年のデビューだが、現行モデルは2007年の発売となる。スズキの「ST250」は03年の発売で、今年10周年。ホンダの「CB223S」は2008年に発売され今年で5周年を迎える。
いずれもハイパワーを指向することなく、シングルエンジンのテイストを引き出しているのが特徴だ。ライバルたちもSRを追う息の長いモデルとなりそうだが、ロングセラーの歴史は塗り替えられそうにない。