テレビ東京のアニメ「FAIRY TAIL(フェアリーテイル)」が2013年3月で終了が決まり、ヒロイン役だった平野綾さん(25)の「声優の仕事がとうとう無くなった」などと話題になっている。
平野さんはアイドル声優としてトップの位置にいたが、なぜか2010年ごろから声優の仕事が減り、女優・タレント業に専念する、とか、歌手として勝負をかけるなどといった噂が乱れ飛んでいた。
目指すのは女優なのか歌手なのか
平野さんは「涼宮ハルヒの憂鬱」のハルヒ役で人気が爆発、「らき☆すた」の泉こなた役や、「絶対可憐チルドレン」の明石薫役などヒット作が多く、「フェアリーテイル」のヒロイン、ルーシィ・ハートフィリア役もその一つだ。原作は現在も「週刊少年マガジン」に連載中で、テレビアニメは2009年から放送開始。12年には映画化もされた。
平野さんは09年に10を超えるテレビアニメで主役を張り、歌手としても活躍、アイドル声優としてトップに立った。だが、なぜか10年からアニメ関連の仕事が減ってしまった。このときネットでは、アイドル声優ではなく、本物のアイドルを目指し始めたのではないか、と囁かれた。
テレビのバラエティー番組にも出るようになった2011年2月に「ツイッター」でちょっとした事件が起こった。平野さんが「喫茶店で一目惚れしそぉになったの!」などとつぶやいた時にファンから、アイドルがこんな書き込みはしてはダメだと苦言を呈したことに腹を立て、
「私は声優です。アイドルです。役者です。アーティストです。変な業界観と恋愛観を押し付けないでください」
と返答した。これが「脱声優」「オタクを切り捨てた」などと噂される原因になった。
さらに、声優の仕事が減っているのはなぜか、という質問に答えたのだろうか、11年4月7日にツイッターで、
「去年から出た新規アニメ禁止令の中、二期ものと長期が有り難い!ほんとに有り難い」
とつぶやいたため、ちょっとした騒動になった。
ここでいう二期ものとは、出演していたヒット作の続編にまた出演できるというもので、長期というのは「フェアリーテイル」のように、何年も放送され続けているアニメを指す。そして11年8月に所属事務所の移籍を発表すると、これが声優の仕事を増やすためなのか、それとも「脱声優」で女優や歌手活動に向かうのか、謎に包まれた。
結果的には声優の仕事は更に減り、テレビドラマや舞台出演が増えた。12年12月16日に開催の「アニメ紅白歌合戦 Vol.2」に出演した際は、マドンナを意識したのか肉体改造した筋肉質なボディーで派手なダンスを披露し、13年はCDをリリースして多くの舞台で歌うことになる、と「歌手宣言」をしてみせた。
「あくまで活動の柱は声優」と所属事務所
今回「フェアリーテイル」の終了が決まったことで、アニメ声優の仕事としては「アンパンマン」「ジュエルペット」が残っているが、いずれも主役ではなく、平野さんが絶頂期だった頃から続いているものだ。そのためネットでは、
「たまたま続いてた貴重な仕事が、とうとう終わる」
「貴重な平野があああああああああああああ」
などといった悲鳴も上がっている。「声優と完全にオサバラか」などと書き込んでいる人もいる。
本当なのか。平野さんの所属事務所のGrickに話を聞いてみたところ、女優業に専念するとか、歌手活動をメインにするという噂は全くのでたらめなのだという。
「平野は声優としてこの業界に立っていますし、声優が活動の中心であることに何一つ変わりはありません。これが真の事務所の方針です。新作アニメのオファーもありますし、これからも起用していただけるのなら断わることなどありません」
ということだった。