近く本土での飛行訓練が始まるとして反発の声が高まっている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、意外なところで注目を集めている。
普天間基地で行われた見学会には募集開始直後に定員を大きく上回る応募があった上、プラモデルも人気を集めている。
地元紙はイベントを「宣撫(せんぶ)活動」と批判
普段と違った形でオスプレイが注目されたのは、2013年3月3日に米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)で開かれた「ファミリーのためのMV-22見学会」。見学は5つの時間帯に分かれて1時間程度行われ、機内の様子が公開された。オスプレイに関するパネルやビデオ上映が行われたほか、パイロットや専門家に直接質問することもできた。
このイベントの開催が告知されたのは2月11日。ツイッターやフェイスブックなどソーシャルメディアのみでの告知だったが、在日米海兵隊報道部によると300人の定員に対して約500人の応募があり、4日後の2月15日には募集を締め切るほどの盛況ぶりだった。
もっとも地元紙はイベントには批判的で、地元の琉球新報は3月4日、イベントを
「オスプレイ一般公開 『宣撫活動』批判も 普天間」
の見出しで伝え、記事中では識者の
「一般市民を巻き込んで反対運動を弱めようとするやり方であり、宣撫(せんぶ)活動そのものだろう」
という批判コメントを載せている。なお、「宣撫」とは、「占領地区の住民に占領政策を理解させて人心を安定させること」(広辞苑)だとされている。