「日本の見解は完全にねつ造、でっち上げ」
結局、事件は10年3月になって、天洋食品の職員が容疑者として逮捕され、一応の解決を見た。
ところが、日本の外務省の発表によると、中国外務省が日本側に逮捕を知らせてきた時には、
「中国の警察部門が2年余り、弛まず、辛抱強く、きめ細かく調査を続けてきた結果としてこの事件が真相解明できた。これは容易なことではなく、また、日本の被害者への慰問となり、日中関係の健全な発展にも寄与する」
と自画自賛するばかりで、これまでの対日批判発言に対する遺憾の意は示されなかった。
今回のレーダー照射事件でも中国外務省の対応は似ているようだ。
「日本が危機をあおり、緊張を作り出している。中国のイメージをおとしめようとしている」(2月7日定例会見)
「日本の見解は完全にねつ造、でっち上げ」(2月8日定例会見)
と、照射されたのは位置を把握するための「監視用のレーダー」であって、「射撃管制用レーダー」ではないと主張している。
日本側は具体的な証拠の開示を検討しているほか、米国も、日本側からの情報提供をもとに「射撃管制用レーダーの照射は、実際にあった」と判断している。さらに新たな事実が明らかになった後の、中国側の対応が注目されるところだ。