総務省が2013年3月1日に発表した1月の完全失業率(季節調整値)は、前月比0.1ポイント低下の4.2%となり、3か月ぶりに改善した。
就業者数は前月より34万人増えた。このうち、女性は30万人の増加。男女別の完全失業率は、男性が0.1ポイント悪化の4.6%、女性は0.2ポイント改善の3.8%だった。男性の割合が高い製造業の就業者数の減少傾向が続いている。
一方、厚生労働省が発表した1月の有効求人倍率(季節調整値)は0.85倍となり、前月比0.02ポイント上昇した。改善は3か月連続で、米リーマン・ショック前の2008年8月(0.86倍)以来の水準。
12年11月以降の円安・株高で景気に持ち直し傾向が出ており、求人が増え始めた。厚労省は雇用情勢の基調判断を、12月の「持ち直しの動きが弱まっている」から「緩やかに持ち直している」とし、8か月ぶりに引き上げた。
1月の新規求人は前年同月比9.4%増。宿泊・飲食サービス業(14.2%増)、教育・学習支援業(13.7%増)など女性が多く働く業種で増えた。
東日本大震災からの復興需要などで建設業も14.3%増加した。製造業は7.0%減だった。