再検査では検出なし、当面は生水でもOK
県庁所在地である前橋市など、群馬県の中心部が対象となっただけに、反響は大きく、県庁には住民からは問い合わせの電話が殺到した。水道課の担当者に尋ねたところ、
「10人ほどの水道課総出で電話の対応に当たりましたが、1人当たり100件はかかってきたかと思います」
とその対応だけでも大わらわだったようで、その声にも心なしか疲れが滲んでいた。
ネット上でも混乱が広がった。Q&Aサイト「Yahoo!知恵袋」を見ると、
「洗い物やお風呂等は大丈夫でしょうか? 昨日作った料理は大丈夫でしょうか? 改善までにどのくらいかかるのでしょうか?」
「刺身を扱う飲食店などはどうしたらよいですか? 手を洗うのに水道水をつかうのもヤバいわけですよね?まな板洗浄などは?」
「群馬県の水にジアルジアがいるって聞いたんですけど高崎、前橋、吉岡、榛東以外は飲んでも大丈夫ですか? 生水すごく飲んでたので心配です(>_<)」
といった質問が多数寄せられており、その不安ぶりが見て取れる。
もっともジアルジアの症状自体は比較的軽い上、現在は治療薬もあるため、「生命にかかわる病気ではありません」(厚労省)とされている。また群馬県水道課によれば、27日行った再検査では原虫は確認できなかった。担当者も、
「いわゆる安全宣言は原因究明が済んでからになると思いますが、市民の皆様に対しては『今のところは生水で飲んでも問題ない』とお伝えしております」
と話しており、ひとまず事態は沈静化に向かっているようだ。