在日米軍のサルバトーレ・アンジェレラ司令官は2013年2月28日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で講演し、尖閣諸島をめぐる中国側の行動について、「(日中)2国間の安定を維持するのに寄与しない」と非難した。
また、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)への配備で反発が広がっている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイについては、近く本土にも飛行訓練のために配備されることも明かした。
尖閣は日米安保の適用対象
アンジェラ氏は尖閣諸島について、
「米国は条約上の義務がある。我々の立ち位置は、双方がこれ(尖閣問題)を平和的に解決すべきだというものだ」
と、日米安保条約の適用対象になるとの見方を改めて示した。中国艦による射撃管制用レーダー照射については、小野寺五典防衛相が発表する前に自衛隊から情報提供を受けたことを明らかにした上で、
「この種の行動は、2国間の安定を維持するのに寄与しない。(行動が)エスカレートする危険がある。自衛隊は非常にプロらしく抑制的に対応した」
と中国側を非難。
「この種の紛争がエスカレートすれば、経済を含めて、太平洋全体の安定と安定を脅かすことは、両国は認識している」
と自制を求めた。
中国艦が米国側に射撃管制用レーダー照射を照射した際の対応については、
「(米中は)お互いに、お互いの能力を知っている。目標は、それが起こるのを避けることだ」
と述べるにとどまった。