ソニーとの協業も市場の期待ほどは進まず
国内だけでなく、中国など成長市場でもスマホ拡大がデジカメ販売に影を落としている。オリンパスだけでなく、ソニーや富士フイルムホールディングスも2012年4~12月期連結決算発表の際に通期のデジカメ販売台数見通しを下方修正する事態となっている。
オリンパスの株価は1月22日の取引時間中に一時2000円台を回復。ウッドフォード元社長の解任を発表した2011年10月14日以来、約1年3カ月ぶりに大台に乗せた。その後も日本株全体の上昇気流に乗る形で堅調だったが、2月12日の下方修正を受けて再び、一時2000円を割り込んだ。市場からは「キヤノンやニコンのように高級機の実績がないデジカメ事業が不安」(国内大手証券)との声も聞かれる。
デジカメ事業は、資本提携したソニーとの協業が、市場の期待ほどには進んでいない。部品などの相互供給にとどまっており、赤字の止血にも役立っていない模様だ。5月までにまとまる構造改革策がどのようなものになるのかを、市場が注視している。