日本維新の会、党内亀裂が明るみに 石原氏ら「長老」が国会同意人事で「造反」?

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   日本維新の会の足並みの乱れがひどくなっているようだ。「是々非々」を掲げる維新の会は、補正予算案や国会同意人事に賛成する方針を決めていたのに、長老格の議員が同意人事の議決で賛成しなかったのだ。

   常識的に考えれば「造反」ともとれる行為だが、橋下徹代表代行(大阪市長)は「(賛成を示すために)立つのが面倒だったのでは」と、苦しい釈明に追われた。

   橋下氏は、野党転落後も離党者が続く民主党を「党としては、もう体をなしていない」と批判するが、足元の状況からすれば、かつて民主党が繰り返した「ブーメラン現象」を招くことにもなりかねない。

石原・平沼氏「田中氏の思想信条に問題がある」と判断?

   問題とされているのは、2013年2月14日に行われた国会同意人事の衆院採決。政府の人事案は原子力委員会の委員長に田中俊一氏を就けるもの。維新は政府案に賛成する方針を決めていたが、いざ採決してみると、多くの議員が起立して賛成の意志を示すなか、最後列の石原慎太郎共同代表や平沼赳夫国会議員団代表は座ったままだった。形式上は、反対票を投じたことになる。

   産経新聞は、石原氏や平沼氏は「田中氏の思想信条に問題がある」と判断したと報じている。仮にこの見方が本当であれば、2人は党の方針に反した投票行動をとる、いわゆる「造反」をしたことになる。

   橋下氏は2月21日、この点をただされて

「立つのが面倒だったのでは」

と苦しいフォロー。

「(座っていたことは、議決の)結論に影響がない」

とも弁護した。この発言を伝える記事には、ツイッター上で、

「相手によって態度や対応がずいぶんと違う」
「『強きを助け弱きをくじく』性格がよく表れている」

   といった、ダブルスタンダードを批判する声も多く寄せられている。

   2人以外にも、片山虎之助参院議員団会長が補正予算案に賛成することに慎重な姿勢を示しており、やはり党の方針とは距離がある。この3人は、いずれも旧「太陽の党」出身。旧「維新」と旧「太陽」との溝が際立つ形になっている。

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