経団連「電子出版権」を提言 出版業界が求める「著作隣接権付与」には難色

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   経団連は2013年2月19日、電子書籍の流通と利用の促進に向け「電子出版権」の新設を提言すると発表した。

   インターネット上で違法に流通する電子書籍を排除する権限は、現行の著作権法に規定されていない。経団連が提案する「電子出版権」は、電子書籍を発行する人に対して付与され、著作権者との「電子出版権設定契約」の締結により発生するという。著作物をデジタル的に複製して自動公衆送信する権利を専有させ、その効果として差止請求権を有すること、他人への再利用許諾(サブライセンス)を可能とする、としている。

   出版業界の一部からは、著作物の創作者ではないがその伝達に重要な役割を果たしているとして「出版者への著作隣接権付与」を求める声が出ている。しかし経団連は、「第一に守られるべき権利者の意思が最優先されないおそれがある」などとして賛同しない姿勢を示した。

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