白米だが血糖値が上がりにくい
農水省は同機構が太りにくいコメなどを開発し、本年度から2015年度にかけ流通業界などと販売の実証実験を行うため、2012年度補正予算で20億円を確保した。「2013年度にある程度の成果を出し、4年後を目標に実用化を目指したい」としている。
「太りにくい」「ウエストサイズが低下する」などと称するコメは、一部の商品として既に民間で出回っているものもある。一例を挙げるなら、ファンケルの発芽玄米などが有名だ。ただし、これは白米ではなく、玄米だ。玄米は元々、白米よりも血糖値が上がりにくい効果があるため、その効果をうたっているようだ。
今回、農水省が開発し、試験販売しようとしているのは、玄米ではなく、通常の白米でありながら血糖値が上がりにくく、太りにくいコメというのがセールスポイント。その意味で、市販されている発芽玄米などとは違うという。政府の資金を受けた研究機関が品種改良で新たなコメを作り、大学の医学部などで実際に人間が食した場合の効果について臨床実験を行い、農水省として「太りにくい」効果を公式に認めて販売するコメとしては初めてになる。