希少な鳥たちを絶滅させる大きな原因の1つとなっている
論文はアメリカの話だが、実は国内でもペットとして飼われていた猫が棄てられ、野生化・繁殖した野良猫、通称「野猫」の被害が深刻化している。沖縄の天然記念物・ヤンバルクイナは猫やマングースによって絶滅の危機に瀕していることはよく知られる。
また、小笠原諸島では、カツオドリやオナガミズナギドリ、そしてアカガシラカラスバトといった固有の希少な海鳥が、外来の野猫によって捕食される被害が相次いでいる。母島南崎の海鳥繁殖地は猫によって消滅寸前だったという。
もともと猫の住んでいなかった環境では野猫は「侵略的外来種」になってしまい、「希少な鳥たちを絶滅させる大きな原因の1つとなっている」わけだ。
こうした現状に、環境省、林野庁、東京都とNPOなどは一丸となって対策を進めている。ただし、殺処分には動物愛護団体の反対もあり、捕獲して東京の動物病院に届けて、ペットとして暮らせるよう手配しているそうだ。