屋外で使用すれば効果は薄い?
一方で、その効果については疑問があるとして、使っている人がいることに驚きの声も上がっている。
空間除菌剤の商品について、石川県の業者はサイト上で、事故が起きたことをお詫びするとともに、「その除菌能力や効果などには何ら問題はございません」と説明している。しかし、報道では、屋外で使用すれば、たとえ塩素成分が出たとしても、効果は期待できないのではないかとする専門家の見方も紹介されている。
厚労省の監視指導麻薬対策課では、空間除菌剤は、それだけでは薬事法に該当しないため、効果は分からないとした。家庭用品となるため、もし効果がないとすると、景品表示法違反(優良誤認など)になるが、消費者庁の表示対策課では、「効果があるかどうかは、個別に見てみないと分からない」と言っている。
なお、過去には、ダニ由来のアレルギー原因物質を除去するとうたった電気掃除機が景品表示法違反(優良誤認)とみなされ、消費者庁が2012年11月に再発防止をメーカーに命じたケースがある。
ただ、今回の商品に含まれる次亜塩素酸ナトリウムは、大量に吸ったり飲んだりするとかなり危険なようだ。厚労省の化学物質安全対策室によると、漂白剤のように液体ではなく、固体であれば、かなり濃度が高くなる。蒸気になって大量に吸うと、呼吸器官に異常を起こし、13日間入院したケースもあるというのだ。