世界の航空機の運航情報を分析している米企業が、恒例の「定時到着率」世界一を発表した。2012年実績では日本航空(JAL)が単体ベースで、全日空(ANA)がグループ会社を含めた部門で、それぞれ世界一を獲得。11年はJALがグループ、ANAが単体で世界一で、両社のポジションが入れ替わった形だ。格安航空会社(LCC)に、時間の正確さで対抗したい考えだ。
遅れ15分未満の便を「定時到着」として集計
調査を行ったのは、米フライトスタッツ社(オレゴン州)。到着予定時刻からの遅れが15分未満の便を「定時到着」として、航空会社ごとにその割合(定時到着率)を集計した。
ANAは、「ネットワーク・グローバル部門」で、定時到着率85.46%で世界1位を獲得。この部門では、日本トランスオーシャン航空(JTA)といったグループ会社と、提携先の航空会社の便に「JL」「NH」といった自社の便名を付けて販売する「コードシェア便」の実績を加味してグループ全体を評価する。11年はJALがこの部門で世界一だった。
一方、世界の大手航空会社29社を単体ベースで評価する「メジャーインターナショナル部門」ではJALが90.35%で世界1位に。ANAが2位。JALは09年、10年の2年連続で世界一だったが、11年には僅差で2位になっていた。
また、欠航率の低さを競う部門が新設され、ANAが0.22%の欠航率で世界一だった。
アジア地域の大手航空会社を評価する「アジアメジャー部門」も同様にJALがアジア1位、ANAが2位となった。アジア地域航空会社を表彰する「アジアリージョナル部門」ではJ-AIRが92.58%で1位、ANAウイングスが2位を獲得した。