東海道新幹線大規模改修 スピードから「安全」の時代へ

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新型「N700A」は。安全を追究した車両

   JR東海にとって東海道新幹線の経年劣化対策は避けられない重大な課題だ。笹子トンネル事故で顕在化したインフラの老朽化に加え、東海地域などを襲う可能性がある大規模地震への備えも厚くする必要がある。多くの利用者を巻き込みかねない事故が起こる前に「早急に対策を進めたい」という意向が強かった。

   ただ、東海道新幹線は1日約39万人が利用するため、橋の架け替えなど大がかりな更新作業を行えば長期の運休期間が生じ、多くの利用者に影響が及ぶ。既存の設備を活用した補強などによる対策なら運行への影響も最小限にとどめることができると考えた。

   JR東海は2月8日、東海道新幹線としては約6年ぶりとなる新型車両「N700A」の営業運転を始めた。安全を追究した車両で、地震などによる停電発生時に作動する高性能のブレーキシステムなどを搭載、スピードを重視した従来の姿勢を転換したともいえる。新幹線は安全・安心をテーマとした新たな時代に入った。

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