迷走が続く民主党は、「党改革創生に向けた地方行脚」と称して、週末には幹部が地方で開かれる党員やサポーターとの会合に出席している。
だが、集会で出てくる党員からの発言は「野田前首相を除名しろ」といった辛らつなものもあり、幹部からは「民主党が消えていいのか」と悲痛な訴えも聞かれる。ただ、ネット利用者にはこの訴えは届かないようで、「どうぞ遠慮せずに消えてなくなって下さい!」といった声が続出している。
野田氏を党から除名するように求める声すら出た
「生活の党」への対応をめぐる党内の温度差も浮き彫りになっており、「改革創生」とは、まだ距離があるようだ。
2013年2月16日に水戸市で行われた会合では、野田佳彦前首相が衆院解散を強行して衆院選で惨敗したことに対する「恨み節」が続出。野田氏を党から除名するように求める声すら出たという。同日の高松市内で開かれた集会では、海江田万里代表が「もう、烏合の衆ではいけない」と反省の弁。例えば細野豪志幹事長も、2月17日に滋賀県内で開かれた集会で、
「本当に民主党は要らないのか、消えてなくなっていいのか」
と訴えた。
この細野発言にネット上で関心が集まった。発言を報じた朝日新聞の記事では、フェイスブックの「いいね!」が830回以上クリックされ、ツイートも820以上集まった。
「開き直りというか、程度の低い脅迫」
だが、この関心の高さは決して共感度の高さとはイコールではなく、ツイッター上では、
「いいとも~」
「どうぞ遠慮せずに消えてなくなって下さい!」
「はいもちろん 消えて下さい いますぐに」
「一分一秒でも早く消え去って欲しいですね」
といった声が続出。それ以外にも、
「開き直りというか、程度の低い脅迫」
といった、発言の稚拙さを指摘する声も散見されたが、細野氏の発言を支持する声を見つけることはできなかった。
また、16日には、経営破たんした「安愚楽牧場」の和牛オーナーの出資者が、損害賠償を求めて海江田氏を東京地裁に提訴している。この点について細野氏は、
「私自身、訴状を見ていないので、コメントできる立場にはない。海江田代表自身が、それに対してしっかり対応すべき問題だ」
と突き放し、課題となっている「党内の結束」には不安がぬぐえない。