過去1か月で1400回の地震も「規模がきわめて小さい」
神奈川県温泉地学研究所が2月16日夜に発表した最新情報によると、1月17日以降で約1400回の地震が発生しているようだ。ただし多くは「規模がきわめて小さく、体に感じることはありません」。2月10日13時以降に連続して起きた地震については「規模はいずれも小さいため、気象庁が箱根湯本に設置している震度計で震度1以上を観測した地震はありません」とする半面、同研究所が大涌谷に独自に設置した地震計では震度1~3を観測したという。
しかし箱根で、短期間に地震が集中したのは今回が初めてではない。気象庁の発表を見ると、2001年6~10月に最大でマグニチュード2.8の地震が発生して以降、ほぼ毎年のように起きている。ほかにも地震や火山活動の影響とみられるものは、1933年に大涌谷の噴気異常で1人が死亡、また1953年は山崩れで計26人の死傷者を出している。一方で噴火は約3000年前が最後で、有史以後の事例はない。
専門家は、今回の地震増を噴火の予兆とは見ていないようだ。「モーニングバード!」では気象庁の担当者の見方を紹介。今後もマグニチュード2以上の地震が頻発し、温泉の温度が上昇するといった変化が生じないか注視しているが、今すぐ噴火する可能性は低いと断言していた。気象庁は2月10日以降も、箱根山の噴火警戒レベルを「平常」に据え置いている。