「日経マネー」は若者層や女性層も取り込む
月刊「日経マネー」は2013年3月号(1月発売)で「1万円からの株主優待BEST100」を特集。発売元の日経BP社は、「アベノミクス前(12年11月)に比べて6~7割増、複数の書店で品切れの状態です」と話す。
リーマン・ショック以降に株式投資を控えていた個人投資家が戻ってきたことに加えて、「日本株投資をはじめてみたいと思っている30歳代の若者層や女性の比率が従来に比べて多いことや、また将来の年金不安やインフレリスクに備えるためにこの機会に投資をはじめようという人たち」が、新たな読者になっているという。
2月25日に「いま賢く稼ぐ! 日本株&投信」という臨時増刊号を発行。さらに3月11日には、サラリーマン投資家に人気のさわかみ投信の澤上篤人氏の緊急書き下ろし単行本を発行する予定と、チャンスを逃さない。
東京証券取引所が公表する投資部門別売買動向によると、日本株の売買代金に占める個人投資家のシェアは12年11月の22%から13年1月には31%に上昇している。外国人投資家の買い注文が増えているのに加えて、個人投資家の売買も活発化してきた。それにより、12年11月末に9400円台だった日経平均株価は、13年2月14日には1万1300円台に急騰。じつに1800円を超す上昇だ。
株価の上昇が続くことで、個人投資家の日本株への関心は高まるばかり。しばらくマネー情報誌が、出版界をにぎわすことになりそうだ。