朝日・共同が「おことわり」
教諭の名前を掲載した社のうち、朝日と共同は「おことわり」で
「匿名で報じてきましたが、大阪市教委が外部監察チームの報告書などを踏まえ、教諭による生徒への暴力と自殺の関連を認めて懲戒免職処分としたことから、実名での報道に切り替えます」(朝日新聞)
「市教委が外部監察チームの報告に基づき正式に懲戒免職処分を決めたことや、事案の重大さを考慮し実名とします」(共同通信)
といった説明をしている。ただし、共同の「おことわり」の扱いは加盟社でも判断が分かれており、北海道新聞や西日本新聞では掲載されているものの、東京新聞では掲載されていない。
今回のケースでは、勤務先による処分は決定し発表されたものの、現時点では刑事責任を問われているわけではないことから、判断が分かれている模様だ。
一方、処分が決まっておらず、逮捕もされていない状態で名前が発表され、広く報じられるケースもある。実名を報じるかどうかの判断はケースバイケースだ。
例えば朝日新聞社は07年2月1日、東京本社編集局写真センター所属(新潟総局駐在)のカメラマン(当時46)が読売新聞社のウェブサイトから記事を盗用していたとして謝罪会見を開いている。この時点では、このカメラマンは東京本社管理本部付に異動させられて事情聴取を受けている段階だったが(後に諭旨解雇)、会見ではカメラマンの名前が公表され、翌2月2日の朝刊では大半の社が報じている。