米領グアムで2013年2月12日に発生した通り魔事件で死亡した、上原和子さん(81)と杉山利恵さん(28)は、祖母と孫娘という間柄だった。
杉山さんの弟の結婚式のために訪れていたグアムで起こった悲劇。杉山さんは3歳の娘をかばうようにして何度も刺されたという。インターネット上では、亡くなった2人への追悼の声が相次いでいる。
「奥様が亡くなって、子供2人が小さくて、物も喉を通らない」
各メディアの報道によると、上原さんと杉山さんは2月14日のバレンタインデーに行われる予定だった弟の結婚式のため、親族ら約20人で旅行中だった。
12日は家族で夕食をとった後、事件が発生したショッピングセンターで買い物をしていた。すると突然スーパーに車が突っ込んできて上原さんらをはね、運転していた男は周囲の人々を次々と刺し、レジ近くにいた杉山さんにも襲い掛かった。杉山さんは抱きかかえていた3歳の娘をかばうようにして、何度も刺されて命を落としたという。
日本テレビ系のNNNの取材に対し、上原さんと杉山さんが運び込まれた病院のボランティア女性は「奥様が亡くなって、子供2人が小さくて、下のお子さんは乳飲み子で、母乳で育てられている子供がお母さんがいなくて、物も喉を通らないほど」と、杉山さんの夫の様子を話した。
上原さんの次男で、杉山さんの父の男性は、毎日新聞の取材に対し「一番大事にしていた娘と母を奪われ、みんなで楽しみにしていた旅行も台無しにされてしまった。この悲しみは、とても言葉では言い表せない」と語ったという。
このニュースで日本人に大きな悲しみが広がり、ツイッターでは「言葉にならない。一生の思い出となるはずの旅行で母親と娘を亡くすなんて・・・」「娘さんが生きていたこと以外何の救いもない。たくさんの人の涙でもどうにもならない」「無念な思いで亡くなられた方々にご冥福をお祈り致します」など、哀悼の思いが多数書き込まれている。