「非公認」なのにテレビ出演CMで大人気 船橋ゆるキャラ「ふなっしー」の秘密

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   千葉・船橋の「非公認」ゆるキャラ、「ふなっしー」がネットで大人気だ。

   各種イベントに個人で「勝手に出演」し続けて知名度を上げ、自力でCMやテレビ出演にまでこぎつけた。アイドルファンが繰り広げる、「ヲタ芸」にも似た異常にキレのある動きと、「奇妙」なキャラクターがうけているのだ。

「なんか変な薬飲んでない?」「(薬)やってんだろお前」

「非公認」ゆるキャラのふなっしー(画像は、公式サイトから)
「非公認」ゆるキャラのふなっしー(画像は、公式サイトから)

   ふなっしーは船橋市の名産「梨の妖精」のキャラクターだ。薄黄色の胴体に、落書きのような顔と葉っぱの飾りがついている。

   2013年2月11日に「スッキリ!!」(日テレ)に出演した。紹介されている間中、まるでボクシングの選手のように常時小刻みに揺れ、50cmを超えんばかりの大ジャンプでスタジオを縦横無尽に飛び回る。「なっしー!」という独特の語尾と甲高い声でハイテンションにまくし立てるなど、初出演ながら「やりたい放題」だった。

   テリー伊藤さんらから「なんか変な薬飲んでない?」「(薬)やってんだろお前」とツッコまれてもペースを崩さず、スタジオは爆笑の渦に。

   さらに司会の加藤浩次さんに相撲勝負をいどみ、見事に2度も投げ捨てられるなど、ゆるキャラとは思えない「アグレッシブ」さを見せ付けた。加藤さんを「ちょっと人気出るかもしんない」と、いわせ、「船橋案内してもらおう」と次の出演をにおわせる言葉も出た。

   これきっかけに、「キチキャラ」―行動が狂っているようで面白いキャラクターとして、ふなっしーはネットユーザーの心もつかんだようだ。

   「新感覚だなwww生で見たけどこの衝撃度は凄い」「笑った。CMに出るだけのことはある」といった感想が、まとめサイトなどに溢れかえっている。

   ふなっしーは2月上旬から、全国のゆるキャラが勢ぞろいする十六茶の「イキイキ登場」編のCMに、バリィさんはじめ家康くん、レルヒさんらとならんで登場している。

「市として活用させていただきたい意向はある」

   このふなっしー、船橋市「非公認」のため、自力でここまでこぎつけた「叩き上げ」の経歴の持ち主だ。

   2000年に1度だけ現れる奇跡の梨の妖精で、千葉県船橋市在住。「落書きがそのまま飛び出したような雑でゆるい顔が特徴」という。

   12年4月に船橋名産の梨をPRするため地上に舞い降りたが、当初はどこにも相手にされず、「しょうがないので近所の公園や観光地にて撮影し動画をユーチューブにあげる日々」が続いた。市役所には船橋代表としての「ゆるキャラサミット」への参加を断られ、市民祭りにも出させてもらえない。

   そんな中、さまざまなPRイベントやゆるキャライベントに呼ばれてもいないのに「勝手に参戦」し続けることで、地道に他のゆるキャラとの交流を深め、認知度を上げていった。

   「船橋市は認めてやれよ」-ネットでは、ふなっしーの公認を求める声も少なくない。船橋には現在、公式の「ゆるキャラ」がいないからだ。13年2月13日、J-CASTニュースが船橋市に取材すると、「市として活用させていただきたい意向はある」とこたえた。ふなっしー側に公認を受けたい考えがあるらしいとも知っているという。

   ただ、「市や(なしのPRをおこなう)JAが主体的につくりあげたキャラクターではないので、今後同様に(個人の)キャラクターが出てくる可能性も考えると、人気が出たからといって(行政側から)『ぜひうちにきて』というやりかたはできない」とも話していた。

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