アニメ、ゲーム、アイドルグッズ、アダルト関連グッズ販売店が目立つ
電気街の象徴的な存在とも言える「石丸電気」の閉店はインターネット上で大きな話題となり、「秋葉原と言えば石丸電気だったのに…」「もうすっかり家電の街じゃなくなってしまったな」などとささやかれている。
秋葉原はもはや「電気街」とは呼べなくなってしまったのか、実際に秋葉原駅の電気街口を出て街並みを散策してみた。
駅前では平日の昼間ということもあってか、買い物客よりは、スーツ姿のサラリーマンや、就活生と思われるリクルートスーツ姿の若者が多く歩いていた。
電気街のメインストリートである「中央通り」は、「アニメイト」「とらのあな」といったアニメ、ゲームなどのグッズ、アイドルグッズ、アダルト関連のグッズ販売店が目立ち、中国・韓国人観光客を狙った免税店も乱立している。AKB48劇場が入居するドン・キホーテ秋葉原店もこの通りにある。
かつては電子部品や無線のパーツなどを販売する店舗が多数入居していた雑居ビル「世界のラジオ会館」も、漫画・同人誌やフィギュア、プラモデルなどの販売店がほとんどになっていた。
一方、秋葉原駅のガード下ではまだまだ昔ながらの電気街らしさが味わえる。オーディオ関連の部品やPCのパーツ、アマチュア無線の機器などを販売する専門店が集う「秋葉原電波会館」「ニュー秋葉原センター」などが健在。駅ビル「アトレ」と「電波会館」の間の細い通りも「部品市場」という名前で、電機部品を販売する小さな店が立ち並ぶ商店街のようになっている。
中央通りと外堀通りの間の細い道、通称「DOS/V通り」も、メイドカフェが増えている中、ジャンク品を販売する小さな店舗も頑張っている印象を受けた。実際、大型の量販店や免税店は閑散としていたが、小さな店舗の方が客入りが安定しているようにも見えた。
すっかり「オタク文化」が席巻する街と化したとは言え、「電気の街・秋葉原」はまだしぶとく生き残っている。