2か月ぶり開通した笹子トンネル 予定より早い全面復旧に「大丈夫か」の声

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山梨、長野は早期の全面復旧を歓迎

   一方、山梨県の横内正明知事は2月1日、笹子トンネルが1週間後の8日に全面復旧するという知らせを受け、以下の歓迎コメントを出した。

   「開通目標を繰り上げたことは高く評価する。山梨県に経済に及ぼしているマイナスの影響について、1日も早く回復させる必要がある」

   犠牲者9人を出した12年12月2日の笹子トンネル崩落事故以来、知事が言う「マイナスの影響」は大きかった。特に中央自動車道の沿線域の「峡中」(甲府市など)、「峡東」(石和温泉など)、「峡北」(清里、小淵沢など)という3つの圏域で深刻だった。

   山梨県観光部によると、12年12月期の観光施設の入り込み客数は前年同期比で峡中26.5%、峡東28.8%、峡北19.3%それぞれ減少。峡北圏域のある施設は「4割以上も落ち込んだ」と声を落とす。

   宿泊者数も3圏域すべてで前年より1割以上の落ち込みを示し、首都圏からの交通アクセスでは笹子トンネルを通過しない富士・東部圏域でも7%ダウンしたという。

   「事業者は事故からの2か月間、コスト面で大変だった」。山梨県トラック協会もそう話し、中央道笹子トンネルの全面復旧を歓迎する。長野県のスキー場や観光施設も早期の全面開通を喜び、事故で減少した首都圏からの利用客回復を目指す。

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