運輸安全委員会は2013年2月5日、1月16日に発火事故を起こして高松空港に緊急着陸した全日空(ANA)のボーイング787型機のリチウムイオンバッテリーで、「熱暴走」と呼ばれる現象が起こっていたことを発表した。熱暴走は、熱が異常に広がって制御がきかなくなる状態で、米ボストンで同様の事故を起こしたJAL機のバッテリーでも確認されている。
バッテリーは、8つの「セル」と呼ばれる部分で構成されるが、ANA機の場合は8つ全部が熱で損傷しており、電極が破損したり配線が切れているものもあった。
ANAは2月6日、787の運航停止の影響で2月末までに新たに368便を欠航すると発表。1月16日からの累計では計1206便が欠航し、約10万人の足に影響が出ている。