「ただちに影響ない」信じられるか 中国からの有害汚染物質に不安広がる

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「防塵マスクがなければ外出するな」

   一方、「PM2.5」に関して政府が繰り返す「ただちに影響はない」という文言はどこまで信じていいのか。

   「現在の基準値超えのレベルであれば、普通の健康状態の人なら『ただちに影響はない』と言えます。ただ、基準値を上回る状態が何日も続くようであれば警戒が必要な場面も」と話すのは福岡県保健環境研究所の黒川陽一環境科学部長。

   九州大学応用力学研究所の竹村俊彦准教授は、2月5日発売の週刊朝日2月15日号に「日本まで届く濃度であれば私も『ただちに問題はない』と思います」とコメントした上で、「ただし、これには『成人の健康体であれば』という前提がつき、循環器系や呼吸器系に疾患がある人は影響がないと断定できない」と指摘する。マスクについては「医療用マスクか工事現場用の防塵マスクでないと効果がない」とし、「手に入らない場合は(影響を懸念する人は)外出を控えるしかない」と訴えている。

   PM2.5については、偏西風の影響で3月以降さらに日本への飛来が深刻化するとの見方もある。これについて国立環境研究所の菅田誠治主任研究員は「風の流れという面では春の気圧配置になれば今以上に中国から運ばれやすくはなりますが、3月以降は寒さも和らぎ中国国内の石炭使用も減ってPM2.5の発生自体は少なくなります」と述べ、「春以降は毎年のように黄砂や光化学オキシダントなどが中国からの流入の主体になるのでは」と話している。

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