資源開発を起爆剤に軒並み高い経済成長 商社など民間のアフリカ熱が盛り上がる

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「汚職体質が根深い国も多く、資源がらみの対応は難しい」

   実は、日本はアフリカ支援の実績では中国などより先行していた。その代表がアフリカ開発会議(TICAD)で、1993年から日本政府主導で、国連、国連開発計画(UNDP)、世界銀行などを巻き込んで共催するアフリカの開発をテーマとする一大国際会議だ。5年前のTICAD Ⅳはアフリカの54カ国のうち40人の元首・首脳級をはじめとする51カ国と、支援する側の34カ国、74の国際機関・地域機関の代表が参加し、今後のアフリカ開発の方向性を示す「横浜宣言」などを採択。日本はアフリカ向け政府開発援助(ODA)を倍増し、民間のアフリカ向け投資倍増を支援することなどを打ち出した。それから5年、2013年6月1~3日に横浜市でTICAD Ⅴが開かれる。

   公的な支援のほか、民間でも商社が進出先で農村に太陽光発電で電力を無償提供し、資源開発に合わせて道路、港湾、発電所などのインフラ整備、地元の貧困対策に取り組むなどの事例も多い。投資による現地の雇用や生活水準の向上と併せ、長期的な信頼関係を築く戦略だ。

   中国に対しては、中国系企業が大量の資金と労働者を送り込んで現地で中国人社会を形成し摩擦も生じているといい、「日本は官民の地道な取り組みにODAなど政府の公的な支援がかみ合えば、資源獲得を含め、大きな成果が期待できる」(経済産業省筋)。ただ、「以前よりは民主化が進んだとはいえ、アフリカは汚職体質が根深い国も多く、資源がらみの対応は難しい」(ジェトロ関係者)という古くて新しい問題もある。

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