森永卓郎が「セックス格差の広がり」を指摘 お金がない若者は「生涯童貞」の危機?

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   非正規雇用で働く若者が増えていることなどから、「セックス格差」が広がっている、と経済アナリストの森永卓郎さん(55)が主張している。

   1000人以上の女性を相手にするお金があるイケメンがいる一方で、お金のない若者は女性と付き合えず、風俗店にも行けないため、「生涯童貞」の危機を迎えているというのだ。

   ただしネットでは「俺は無職だが彼女はいる」などと森永さんの意見に否定的な人が多く、若者や中高年のセックスを取材してきた専門家も「お金とセックスはあまり関係がありません」と話している。

風俗店に行くカネもない「生涯童貞」の危機

   月刊誌「SAPIO」の2013年2月号では、「セックス格差」の記事に森永さんの主張が掲載されている。かつての終身雇用では経済的な安定が確保され、モテなくても結婚することで最低1人の女性とセックスができた。現在は非正規雇用が増え、結婚できないどころか、風俗店にいくカネもないため「生涯童貞」の危機なのだという。

   記事では人口問題研究所の「結婚と出産に関する全国調査 2010年」から引用した童貞率を掲載した。20~24歳の未婚男性では40.5%、25~29歳では25.1%、30~34歳で26.1%が童貞で、その数は上昇傾向にあるという。

   そんな若者達の間に起きているのが「セックス格差」で、完全な自由市場、弱肉強食マーケットになっている。そのため、お金持ちのイケメンは数百人から1000人以上の女性と関係を持っているのに対し、一人の女性にもありつけないセックス弱者もいる、と分析、

「セックスブルジョワジーとセックスプロレタリアートへの2極分化だ」

としている。

   また、セックスにありつけない若者にも性欲はあって、そんな彼らがハマるのはアニメや恋愛シミュレーションゲーム。今後はダッチワイフが精巧化され人間と見分けが付きにくくなるし、低価格化が進むため、セックス弱者はこちらに流れ、「生涯童貞」がさらに増えていくのではないか、と予想している。

男性に必要なのは経済力よりもコミュニケーション能力

   ネットではこの記事が話題になっていて、お金があるとセックスをするチャンスが増えるのは間違いない、という意見もあるのだが、

「そもそもセックスしたいとはあまり思ったことがないし、おまえらもそうだろ?」
「非正規雇用でもたまに風俗店に行くぐらいのカネはあるだろ」
「俺は40代の無職だが、彼女はなぜかいるぞ」

などといった否定的意見が目立っている。

   「20代女性がセックスしていない」などの著書があるノンフィクションライターの杉浦由美子さんは、森永さんのトークショーで

「女は、イケメンか、お金のある男にしか寄ってこない」

という評論家の本田透さんの主張に同調するのを聞いて愕然としたという。

   杉浦さんによれば、彼氏を作ってセックスするという段階では、お金のあるなしは関係がないという。大手企業の総合職OLを取材した際に、社内恋愛で、同僚の男性は派遣で来ている女性ばかりを狙っている、自分より明らかに「格下」の女性を好んでいる、という話が出たという。杉浦さんが「それではあなた方の彼氏は?」と聞くと、この女性達の彼氏も、派遣で来ている男性だった。

「結婚を決める場合は別ですが、昔と違って彼氏を選ぶ基準に経済力は殆ど関係がなく、要は男性のコミュニケーション能力が重要なんです。なおかつイケメンであれば最高、という感じではないでしょうか」

と杉浦さんは説明する。

   また、お金持ちのイケメンが女性とセックスしまくっている、という森永さんの説明にも首を捻る。お金を持っているイケメンのイメージは、仕事や趣味に忙しく、たくさんの女性とセックスしている暇などはない。そうした男性がいるとしたら、経済力よりも時間の余裕がある人、なのだそうだ。

「男性全体にいえることですが、生身の女性と接することが面倒くさいと思っているんですよ。ただし性欲がありますから、エロ系のコンテンツが売れます」
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