消費者金融、ようやく底打ちの兆し 貸出残高の減少ピッチ毎月縮まる

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   2010年6月の改正貸金業法の施行で導入された、いわゆる「総量規制」の影響などで減少が続いていた消費者金融業の貸し出しが増加に転じている。

   日本貸金業協会によると、2012年11月の消費者向け無担保貸出は2510億円で、前年同月に比べて9.8%増えた。2500億円の水準を超えたのは、2010年9月以来2年2か月ぶりのことだ。

消費者金融専業の貸出金、前年同月比26.5%の増加

   消費者金融業者やクレジットカード会社などでつくる日本貸金業協会が2013年1月22日に発表した12年11月の消費者向けの無担保貸出は、全体の貸出金ベースで前年同月比9.8%増の2510億円で、3か月連続で前年実績を上回った。

   これを消費者金融専業だけでみると、月間貸出金は859億円で、前年同月に比べて26.5%も増えている。クレジットカードのキャッシングでは1649億円で、同2.6%増だった。

   契約件数では、全体で3.6%増の80万4672件。2011年9月から15か月連続で、前年実績を上回っている。

   内訳は、消費者金融専業が49万423件で、24.5%増。クレジットカードが75万4475件で、2.4%増だった。

   消費者金融業は、多重債務者問題の解決のために改正された貸金業法が2010年6月に完全施行され、個人の借り入れ総額を年収の3分の1までとする「総量規制」が導入された。利用者の多くがその上限を超えていたため、債務を整理したところ貸出額が急減した。そういった借り手が、再び借りられるようになったとみられる。

   12年度に入って、月間貸出金は8月(前年同月比0.3%減)を除いてプラス。最近では10月が9.0%増、11月が9.8%増と増加幅も大きく増えてきた。

   貸出残高(貸出金額の合計)は12年11月末で4兆8241億円。前年同月に比べて16.3%減ったが、減少のピッチは毎月少しずつだが着実に縮小しており、底打ちの兆しがみえている。

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