道重さゆみリーダー就任以来様変わり 急上昇モー娘。はAKBを超えるか

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   アイドルグループ「モーニング娘。」の52枚目のシングル「Help me!!」(2013年1月23日発売)が、3年8か月ぶりにオリコンシングルランキング首位に輝いた。

   ブームは去った、とひところ言われたが、ここにきてジワジワと評価の声が高まっている。AKB48やももいろクローバーZに負けず、再び大人気を獲得する日は近いのだろうか。

これまで出したシングルは全てトップ10入り

現リーダーの道重さゆみさん(10年8月撮影)
現リーダーの道重さゆみさん(10年8月撮影)

   オリコンによると、「Help me!!」は発売初週で9.3万枚を売り上げ、13年2月4日付のシングル週間ランキングで首位に初登場した。12年10月に発売した前作「ワクテカ Take a chance」は初週売り上げ8.2万枚で、約1万枚上回っている。

   首位となるのは09年5月発売の「しょうがない 夢追い人」以来3年8か月ぶり通算12作目で、90年代、00年代、10年代で首位を獲得したのは女性グループ史上初となる。また、シングルトップ10入りは52作目となり、「シングル通算TOP10獲得作品数記録」を更新。実はこれまで出したシングルは全てトップ10入りしているのだ。

   モー娘。は1997年、シングル「モーニングコーヒー」でデビューした。98年9月にリリースした3作目「抱いてHOLD ON ME!」で初めてオリコン首位を獲得し、99年9月リリースの7作目「LOVEマシーン」は初週売り上げ24.1万枚から累計約165万枚を売り上げる脅威のロングヒットとなった。

   「ゴマキ」(後藤真希さん)や「辻加護」(辻希美さんと加護亜依さん)などのメンバー人気もあり一大ブームとなったが、卒業・新メンバー加入のサイクルが早かったことに加え、熱愛発覚や未成年喫煙、飲酒などのスキャンダルが続出したこともあり、2000年代中盤には「今どのメンバーがいるかわからない」と言われるほどになった。07年11月にリリースした35作目「みかん」は初週売り上げ2.8万枚、08年1月放送のレギュラー番組「ハロモニ@」(テレビ東京系)が視聴率1%を切るほど、人気が落ち込んでいた。

「人間の限界に近い」パフォーマンスに高い評価

   しかし、道重さゆみさん(23)が12年5月にリーダーに就任して以来、風向きが変わった。7月にリリースした50作目「One・Two・Three/The 摩天楼ショー」が初週10.1万枚を売り上げ、02年10月の「ここにいるぜぇ!」以来約10年ぶりに初週10万枚突破となったのだ。

   道重さんはテレビ番組で「自分は世界で一番かわいい」などと自称する「ナルシスト」キャラや「毒舌」キャラを演じ、ブームが下火になったモー娘。の中で良くも悪くも一番の知名度を得た。

   実は03年にグループ加入している古株メンバーで、13年5月に卒業を予定している田中れいなさんとは同期だ。キャラが先行しているが真面目で後輩の面倒見もよく、責任感もあるとメンバーやファンは評価している。道重さんは雑誌やテレビ番組のインタビューで「モー娘。をみんなに知ってもらいたい」「恋愛よりもモー娘。を優先する」などと公言する熱いキャラなのだ。

   手厳しいコメントが多いことで知られるYahoo!ニュースのコメント欄でも、モー娘。関連のニュースには「道重は可愛いし頑張っていると思う」「道重は意外と応援したくなるな!」「女だけど、さゆ(編注:道重さんのあだ名)がよくテレビに出るようになってからまたモー娘。にハマった。媚びてる感じないし、かっこいいよ」など、道重さんに対して優しいものが多い。

   道重さん以外の魅力もある。2ちゃんねるの「最近モーニング娘。のファンになった人が集まるスレッド」では、「もはや地上で表現するシンクロナイズドスイミングに思える。タワーレコードで実際見た印象では『人間の限界に近い』という感じがした」「ダンスパフォーマンス、歌唱力に圧倒され今では娘。の動画を漁る日々」などと書き込まれており、パフォーマンス力も人気復活の要因らしい。ライブでは激しいダンスを踊りながらも生で歌うというのも評価されるポイントのようだ。

   女性アイドルグループは09年頃から「AKB一強」のような状態が続いてきたが、12年頃には「ももクロ」の台頭、さらにここにきてモー娘。復活と、勢力図が変わりつつある。これからモー娘。は人気を伸ばしていけるのか、AKBはどうなるのか、目が離せない。

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