ネギ類、チョコレート、ブドウも危ない
犬にとってのキシリトールの危険性は、社団法人 埼玉県獣医師会の公式サイトで解説されている。
キシリトールは砂糖のかわりに甘味料としてお菓子や料理に使われる。人間にとっては、血糖値の上昇を抑えるホルモン「インスリン」を放出させる力がないのだが、犬にとっては逆で、インスリンを放出させる力が非常に強い。インスリンによって血糖が低下し、意識の低下や脱力、昏睡、けいれん、肝障害を起こす可能性があるという。
ブドウ糖のもとになる食事と一緒に摂取すれば低血糖は起こりにくいのだが、砂糖の代わりとして使われるキシリトールが入っている食べ物には、血糖値を上げる成分が含まれていない場合が多く、単独で食べてしまうとわずかの量でも危険と考えられる。今回死んでしまったチワワはタブレットだけを食べてしまったため、最悪の事態となってしまったようだ。
このほか犬にとって危険な食べ物が、湊どうぶつ病院(東京・中央区)の公式サイトにまとめられている。
それによると、玉ねぎ、長ねぎ、ニラなどのネギ類、カカオ含有量の多いチョコレート、レーズン、ブドウ、マカダミアナッツなど、22種類の危険な食べ物が紹介されている。それらは胃腸障害や腎不全など、重篤な症状を引き起こす可能性がある。犬だけでなく、動物に接する機会のある人は、今回のブログのような悲劇を起こさないよう、正しい知識を持っておくことが重要だ。