「部活辞めると退学と一緒なんです」「誰も逆らえなかったんです」…桜宮高校バスケ部員を名乗るリアルすぎるツイートが話題に

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   桜宮高校バスケットボール部主将が顧問による体罰で自殺した問題で、同部の男子部員を名乗るツイートに高い関心が集まっている。

   本物の現役バスケ部員なのかは不明だが、暴力への恐怖を訴えるリアルな内容にネット上にはツイートをまとめたサイトもアップされた。

「どこにも頼ることのできない日々が続きました」

   「大阪桜宮バスケット部員」というネームで、プロフィールは「真実を語ります」。この匿名のツイッターユーザーからの投稿は2013年1月15日から始まった。ちょうど、橋下徹・大阪市長が「受け入れ体制が整っていない」として桜宮高体育学科の入試中止方針を初めて会見の場で明らかにした日のことだ。

「誰も逆らえなかったんです」
「見せしめもありました」
「竹刀を持って叩かれる部員もいました」

   自称・バスケ部員はこうつぶやき、続いて体育学科ならではの特異な一面を明かす。

「体育科なので部活辞めると退学と一緒なんです。だから辞めれない休めない。辛い毎日」

   顧問の体罰については「うちの母親が大阪の教育委員会に電話したこともあった。けど教育委員会は原因を追求しますので…で終わったままだった。もっと早く対処してくれたら、キャプテン死ななかった。悔しいとしか言えない」と市教委の対応を批判する。

   計7本が連投された1月15日に続いてのツイートは同21日で、市教委が体育学科の入試中止を決めたことを受けて「入試中止は良かったと思います」と短くつづった。

   22日はリプライに答える形で、「橋本さんのおかげで助かっているところありますよ。実際に体罰なくなりましたし」「橋本さんのおかげで平和になりましたよ。毎日暴力の日々でしたから、暴力より恐怖のほうが優ってましたけどね」(いずれも原文ママ)と、橋下徹・大阪市長の姿勢を評価した。

   この日はほかにも心情を吐露するツイートを投稿。

「暴力には耐えれます。けど恐怖だけは癒えません。本当に怖かったです。恐怖だけは未だに消えません。経験した人しかわからないと思います」
「(略)毎日が辛かったです。精神論をいう問題ではない出来事が学校内で起こり、その学校側は黙認、大阪の教育委員会も黙認。どこにも頼ることもできない日々が続きました」

と明かしている。

   バスケ部顧問の嘆願署名が校内で集めていることにも触れ、「何もわからずこういった反抗が好きの人が書いている。書いた人に意味わかっているの?と聞くと分からず『面白いから』と言われました」と記している。

普通科より偏差値高い体育科

   桜宮バスケ部員を名乗る一連のツイートを巡って、ツイッターや2ちゃんねるには多くの意見が寄せられている。その内容の切実さから「なりすまし」による真っ赤なウソとするコメントはほとんど見かけなかった。

   「体育科なので部活辞めると退学と一緒なんです」とのつぶやきを巡っては、「私立ではスポーツ特待生がケガで競技が続けられなくなったら退学するしかない。公立でも体育科なら同じような雰囲気なのでは」「体育科の実態について報道機関にきちんと取材して欲しい」などのほか、「体育科に入るということはそういうこと。入試のときに受験科目が少ない(=中学時代勉強しなくて済む)んだから、甘ったれたこと言うな」といった意見もあった。

   また、桜宮高校の所在地である大阪市都島区内の複数の進学塾にJ-CASTニュースが取材したところ、「桜宮の体育科は人気の高さから偏差値が普通科より1ランク高く、まさしく学校の看板学科」「大学に進学率も体育科が高く、その条件は運動部での活躍」「体育科を志望する生徒には普通科とは違った覚悟のようなものが求められる」などの声も聞こえてきた。

   一方、体育科では退部イコール退学――との自称・バスケ部員からのツイートに対し、大阪市教委は「体育科であっても部活は強制ではありませんし、転部することも可能。けがをした生徒の中にはマネジャーになる子もいるし、中退者だって非常に少ないんです」と話している。

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