「想定してなかったのが問題だ」疑問も多く
「そもそも退職金制度を猶予期間も置かずポンといじること自体がおかしい」
「これは結局はそうなるだろうと想定してなかったのが問題だよなぁ」
「しょうがないよねぇ。先生にも人生とか生活があるんだもの」
ツイッターなどでは、そんな意見も相次いでいる。
また、駆け込み退職について、「生徒もかえって清々するかも」「教師たちの最後の教えなのかもしれない」といった見方もあった。3月末までマジメに働いた人が損をするのはおかしい、との指摘も出ていた。
ところで、現場では本当に、「職場放棄」と言えるような影響が出ているのか。
埼玉県県教委の小中学校人事課によると、駆け込み退職する教員54人については、臨時任用職員で補うめどがついた。病欠などに備え、教職希望者が多数登録しているためだという。子どもたちへの影響が少ないように、担任18人については、校内で担任をしていなかった教員をあてがう。とはいえ、クラスをよく知っているとは言えず、多少の影響は出ると明かす。
担当者は、「校長からの慰留はあったはずで、最後までやってほしかったという思いはあります」と言う。ただ、「辞める先生にも、個々に事情があると思いますので、強くは言えません」と漏らした。
ちなみに、埼玉と同じく2月から退職金を引き下げる栃木県では、駆け込まなければ140~150万円も退職金が減ってしまう状況は変わりがないとしたが、1月末の退職予定者はゼロだそうだ。人事課の担当者は、「理由はよく分かりませんが、影響を考えて辞めないと思ってくれているのでは」と言っている。