中国外務省「日本側が軍事色を際立たせている」
だが、日中の公式的な反応は、現時点では抑制的だ。中国外務省の洪磊副報道局長は、1月18日の会見で、
「一部メディアが、日中双方が発砲して軍事衝突に至るかもしれないと報じている」
との質問に対して
「自衛隊の飛行機が出動し、中国側の飛行機の正常なパトロール飛行をさまたげている。日本側は、このように軍事色を際立たせており、緊迫した雰囲気を作り出している」
と日本側を非難しながらも、
「中国側の国家領土の主権を守るという立場は確固たるものだが、同時に、一貫して対話を通じて領土問題を解決すべきだと主張している」
「日本側には冷静に対応し、誠意を示すように求める」
と軍事衝突の可能性を否定。
小野寺防衛相も同日の会見では、
「日本の一部の報道によると、防衛大臣が中国の飛行機がもし日本の領空を侵犯した場合、警告射撃をすることを明確に表明したという報道があった。この日本側の報道が、中国の中で非常に大きく報道された」
と問われたのに対して、
「国際的な基準の範囲で、私どもとしてはしっかり対応するということ。そのことに尽きる」
と、一般論を語ったに過ぎないとの立場を繰り返している。
前出の森本氏も、尖閣問題については、番組の中で、
「不要な挑発活動を中国に対してしている、あるいはしていると受け止められるようなことは決してしてはいけない」
と指摘している。