日ハムの「人気者」、斎藤佑樹から新旧交代
期待のルーキーを突然襲ったCM問題だが、現状はそんなことなどそっちのけで、大谷人気は日増しに上昇している。合宿のある千葉・鎌ヶ谷の商店ではパスタの大盛りを「大谷盛り」と命名するなど、2年前にフィーバーした斎藤佑樹と主役交代の感がある。
プロ野球のキャンプは2月1日から。目玉は大谷、というのがメディアの一致した見方である。スポーツ紙の野球担当デスクの話によると、「プロ野球の話題は大谷中心。キャンプ日記などが連載されるだろう。スポーツ紙の一面は大谷が独占する可能性が高い」
最大の注目は、栗山英樹監督が発した「投手と打者の両方でやってほしい」との公約。この二刀流挑戦は、メディアにしてみれば、一粒で二度おいしい、ということになり、連日「翔サマ」の言動が伝えられることは間違いない。
20日には初めてフリー打撃を披露、非凡さの片鱗を見せた。これだけで評論家からは「松井秀喜の再来」とか「高橋由伸をほうふつさせる」などの絶賛が相次いでいる。
関西では阪神の藤浪晋太郎投手(大阪桐蔭高)がトップの話題選手になる。「東の大谷、西の藤浪」の構図で、開幕前の話題は新人に頼ることになりそうだ。
日本ハムに対しては読みが甘かった点を指摘したい。それは大谷の背番号がダルビッシュ有の付けていた「11」であること。これはいつまでもダルビッシュがついて回り、比較されることになる。大谷だけの背番号を与えるべきだったと思う。
イチローの「51」、松井秀喜の「55」はいずれも自分の力で、栄光の数字とした。投手でいえば400勝投手の金田正一の「34」や江夏豊の「28」、江川卓の「30」などがある。
(敬称略 スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)