ランドマークの大ケヤキ伐採 原発事故も影響【福島・いわき発】

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   いわき市の中心市街地への行き帰りに国道6号を利用する。平・塩地内の道路沿いに大きなケヤキがあった。通勤・通学生には一種のランドマークになっていた。そのケヤキが、年が明けるとすぐ伐採され、丈の低い常緑樹だけになった(=写真)。


   所有者の知人の話では、年末に伐採の予定だった。が、業者がやって来たのは年の瀬も押し詰まってから。いくらなんでも遅すぎるので、作業は年明けに延期された。


   日曜日(1月6日)昼前、知人の家の前を通ったら、作業員が大ケヤキの周りにいる。業者にとっては、それが"仕事始め"でもあったか。次の日に通ったら、大ケヤキは切断されて片隅に横たわっていた。


   知人の話だと、大ケヤキは推定樹齢140年。明治維新から間もないころに植えられたらしい。2本あったが、1本は台風で折れ、目の前の国道に倒れた。さいわい車や人間に被害はなかった。その二の舞を恐れた。原発事故も影響した。


   落葉樹は、3月にはまだ枝や幹をさらしたままだ。そこに濃淡はあるが、放射性物質が付着した。雨が降れば、雨とともに放射性物質が幹を伝って根っこに集まる。根っこの線量は時間がたつごとに高くなる。


   大ケヤキが「風景画」の中のワンポイントとして存在感を示していたのは「帰路」だ。特に夏場、車道に面した家並みの間に大きな緑のかたまりが見えてくる。直近では、写真の中を横切っている電線ほどの高さがあった。


   「塩の大ケヤキ」があるからこそ、その「風景画」は締まって見えた。緑の美しい大木だった。しばらくは喪失感が続きそうだ。(きょうはこれから磐城共立病院へ行く。診断によっては入院もあり、らしい)

(タカじい)



タカじい
「出身は阿武隈高地、入身はいわき市」と思い定めているジャーナリスト。 ケツメイシの「ドライブ」と焼酎の「田苑」を愛し、江戸時代後期の俳諧研究と地ネギ(三春ネギ)のルーツ調べが趣味の団塊男です。週末には夏井川渓谷で家庭菜園と山菜・キノコ採りを楽しんでいます。
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