メンズファッションも売り上げ伸ばす
出版科学研究所の研究員によると、30~40代の男性は、若いころから情報を得る手段として雑誌を読む習慣があり、おしゃれや見た目に気を使うようになってファッション誌に目を向けたともいう。このほか、「ターザン」(マガジンハウス)のように、トレーニング系雑誌の肉体改造企画なども人気だそうだ。
とすると、中年向けメンズファッションも売り上げを伸ばしているのか。
矢野経済研究所によると、紳士服・洋品の国内市場は、2011年は前年に比べて2%売り上げが増えた。また、日本百貨店協会の調べでは、デパートでの紳士服の売上高は、11年度は前年度比で1.7%の微増になっている。
デパートの阪急は、11年10月に婦人服中心だった有楽町阪急を衣替えして、阪急メンズ東京をオープンさせた。「その3年前にできたメンズ大阪が好評でしたので、メンズの少ない銀座界隈にノウハウを生かせると考えたんですよ」(広報担当者)。オープン1年後には、年間売上目標の120億円をクリアし、現在も順調だという。
すでに東京・新宿店にメンズ館のある伊勢丹は、紳士服・洋品の売り上げが12年4~9月は、前年同期比2%のアップで、最近はおおむね堅調に推移しているとしている。
ただ、メンズファッションは、より安いネット通販やアウトレットモールなどの方が売り上げを伸ばしている。また、関心のある人は、雑誌ばかりでなく、ネットやテレビなどもチェックする割合を増やしているそうだ。