AKB48・河西智美さん(21)の写真集に「不適切な表紙写真」があった問題は、発行元の講談社の担当者が児童ポルノ法違反の疑いで警視庁に事情聴取されたと報じられる騒ぎになった。しかし、講談社は、表紙を差し替えるなどしたうえで写真集を発売する方向に変わりはないようだ。
報道によると、2013年1月10日にスポーツ紙などに問題の写真が出回ったことで、翌11日には、警視庁の少年育成課が講談社の担当者に事情説明を要請していた。
「チェック体制が行き届いてなかったことに原因がある」
講談社では、17日に担当者が警視庁に出向いて、撮影の経緯や今後の対応などを説明した。表紙写真では、白人らしき男児が背後から乳首を手で押さえており、児童が他人の乳首を触って性欲を刺激することを禁じる児童ポルノ法に抵触する可能性が指摘されていた。
事情聴取を受けてなのか、講談社はこの日、ホームページ上で長文にわたる異例のお詫び文を載せた。漫画雑誌「週刊ヤングマガジン」でも写真紹介記事が差し替えられることになったことも合わせ、「発売直前にこうした事態に至ったことについては、出版物に関するチェック体制が行き届いてなかったことに原因がある」と言っている。
一方、河西智美さんの写真集については、差し替えたものを予定通り発売したい考えを明かしていた。騒ぎになった11日に一部報道で、写真集について「発売は白紙」になったとされたが、翌12日には、ヤンマガのサイト上で「正しくは、同写真集については、内容に不適切な表現があったため、今一度内容を精査し、一部修正しながら発売日について検討しているところです」と異例の説明をした。「新しい発売日は決まり次第このホームページにてお知らせいたします」とも言っていた。
とはいえ、事態はもっと深刻なものになる可能性があるらしい。
司法関係者からは厳しい見方が
産経新聞は2013年1月18日の記事で、モデルになった男児が児童ポルノに厳しい欧州系であることから、警視庁の捜査幹部は、「国際的に問題視される可能性も考慮している」と取材に明かしたというのだ。
報道などによると、司法関係者の中には、男児が乳首を愛撫するなどしていないので、児童ポルノ法違反に該当しないのではないかとみる向きはある。しかし、児童ポルノについては、判例は非常に厳しいとして、今回の写真についても「児童ポルノの疑いがある」と断言する声も出ている。
罪に問われれば、場合によっては、懲役5年以下または罰金500万円以下の重い刑が科せられることになる。それだけに、ネット上では、「幼児に性的虐待しといて 修正したからって発売はダメだろ」といった厳しい声も相次いでいる。
スポーツ紙によると、写真集は予定通り2月4日に発売されるか分からないものの、上旬に発売する予定という。厳しい指摘がある中で、講談社はそれでも、河西さんの写真集発売に踏み切るのか。
講談社の広報室では、担当者が外出中で忙しいとして、話が聞けなかった。河西さんのデビュー曲発売元で写真集のPRもしているレコード会社「日本クラウン」では、第2制作プロモーション部の担当者が「発売がなくなるという話は聞いていません」と言っており、まだ発売の方向であるようだ。