アルジェリアが救出作戦を強行した理由 守るべきは人命より「ガスプラント」?

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政府に頼らず情報収集「自分の身は自分で守る」

   JETROによると、アルジェリアに進出する日本企業は伊藤忠商事や三菱重工業、NECなど、2011年6月時点で14社(共同事業体を含む)。在留邦人数は954人にのぼる。今回、人質拘束事件に巻き込まれた日揮もその一つだ。

   プラント大手の日揮の進出は早く、1990年代に掃討作戦を進める政府軍とイスラム過激派が内戦状態に陥ったときを耐え、事業を進めてきた経緯がある。

   そこで培われたのは同国との協力関係のみならず、いわゆる「危険地域」におけるセキュリティー対策の高さのようだ。危険情報を盛り込んだ「マニュアル」を用意し、安全対策を徹底。セキュリティー対策を担当する本社セクションでの情報収集と管理で、セキュリティー情報を出張者や駐在員に随時伝える態勢を整えてきた。

   前出の水口章氏は、「セキュリティーへの意識の高い、日揮ほどの企業でさえ、こうした事件に巻き込まれるリスクがある。大事なのはダメージ・コントロール。日揮は政府に頼らずとも自分たちの手で情報をうまく収集して、しっかりとした対応ができていた。企業は自分たちの身は自分たちで守ることを考えたほうがよい」と話した。

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