LINE開始1年7か月で「1億人突破」 FBやツイッター超えるのか

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   無料通話・メッセージアプリ「LINE」の登録利用者数が1億人を突破した。サービス開始から1年7か月という短期間での「快挙」となる。日本を軸にアジアで急速に支持を集めたLINEだが、世界にサービスを広げるうえで2013年は北米や欧州を見据え、「攻撃的に」仕掛けていくという。

   2011年6月にサービスを開始したLINEは、2012年6月には利用者数が世界で4400万人を超えた。それから約半年で1億人オーバーと急成長を遂げている。大台に到達した2013年1月18日には、運営会社のNHN Japanで記念イベントが行われ、森川亮社長は会場に集まった大勢の社員をねぎらった。

「皆さんが想像していなかったような、大きな変化が今年あると思う」

北米と欧州市場を「攻める」と森川社長
北米と欧州市場を「攻める」と森川社長

   一方で1億人突破は通過点に過ぎず、「世界挑戦の切符を手に入れた」段階と位置付ける。現在の利用者の内訳は、日本が4151万人と全体の4割強を占め、ほかにタイや台湾、韓国などアジアで存在感を示す。森川社長は2013年の方針として、アジアにとどまらないグローバルな事業展開の強化を挙げた。「北米や欧州でも、かなり攻撃的にチャレンジしていく。本当の意味でのグローバルサービスに育てられるか、今年が勝負」と意欲を見せる。さらに「(社員の)皆さんが想像していなかったような、大きな変化が今年あると思う」と続け、「この世に生き残るのは、強いものでも賢いものでもない。変化に対応できるものだけだ」というダーウィンの言葉を引き合いに出して強調した。

   「大きな変化」の中身に関して森川社長は、報道陣に対して具体的にサービスがどう変わるかは言及しなかった。一方で、北米と欧州市場に積極的に出ていく点を繰り返し、現地に拠点を設けてスピードをもって対応できる態勢を整えたいとした。「次の利用者数の獲得目標は掲げない」と言いつつも、交流サイト(SNS)世界最大手の米フェイスブックやツイッターを意識する。フェイスブックは現在10億人超の利用者を抱えるが、1億人到達までは54か月とLINEの約3倍の期間を費やしている。ツイッターも49か月かかった。この2社の規模までに成長させるためにも「英語圏や中国語圏での成長が必要」と話した。

   収益化について、同席した執行役員の舛田淳氏は、「まずはユーザー規模拡大とサービスの質向上が先決」と説明。ゲームなどで成果を出しているが、その分を投資に回しているため「黒字化はしばらくない」と語った。事業の変化のスピードが速いため、あえて事業計画は作成せず、毎月の状況を見ながら「チャンスと感じたら集中投資をする」との戦略だ。

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