全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で行われる予定だった2013年1月14日、記録的な大雪に見舞われたため1月19日に順延となった。実はこの1月19日、大学入試センター試験の1日目でもある。
決勝で戦う鵬翔(宮崎)と京都橘(京都)は、ともに十数人の3年生選手がいるにも関わらず、19日のセンター試験当日が試合日になったのは、いったいどんな事情があったのだろうか。
すんなりと19日開催が決まってしまった
日本列島に大雪をもたらした「爆弾低気圧」は、平年の2倍という雪を降らせ、首都圏の交通網を遮断し多くの怪我人を出すことになった。1月14日には国立競技場で高校サッカーの鵬翔と京都橘の決勝が予定されていたが、正午に試合は無理だと判断された。試合が開始されるはずだった午後2時にはグランドに15センチもの積雪があった。悪天候による決勝の延期は首都圏開催では76年度以降、初めてだという。
この日、一度は両校優勝で幕を閉じようとの意見が出たが、結局は19日に開催することが決まった。なぜ19日かといえば、国立競技場が空いていたからだ。しかし、この日はくしくもセンター試験の1日目。決勝で戦う両校ともに進学校であり、それぞれ10数人の3年生選手がいて、もちろん試合に出場する。主催する全国高等学校体育連盟が両校に打診したところ、すんなりと開催が決まったという。理由は、
「センター試験を受ける3年生は一人もいません」
ということだった。
俄かには信じがたい話だが、進学校にも関わらずセンター試験を受ける3年生はなぜいないのだろうか。