ガソリン「小幅な上昇傾向はしばらく続く」
ガソリンの店頭価格も、5週連続で値上がりしている。資源エネルギー庁が2013年1月9日発表したレギュラーガソリンの店頭価格(7日現在、全国平均)は、前週に比べて1リットルあたり0.8円高い148.8円となった。
寒さが厳しくなるなか、灯油も値上げが進み、18リットルあたり28円高の1720円。6週連続の上昇だ。
原油価格は中国や欧州の景気回復への期待が高まり、需要が伸びるとの思惑から買いが膨らんでいる。それに円安が加わって、原油の輸入価格に影響した。調査したみずほ総合研究所は、「小幅な上昇傾向はしばらく続く」とみている。
円安が続けば、輸入品の値段は上がっていく。最大の問題は、電気料金だろう。原発が停止したままの状態で、火力発電に必要な原油や天然ガスはすべて輸入に頼っている。つまり、円安は電気料金の上昇に直結する。
前出の唐鎌大輔氏は、「円安も下がりすぎればエネルギーコストの上昇で企業活動に支障をきたします。問題はその分岐点ですが2008年のとき、原油価格が1バレル100ドル、円相場が1ドル100円でした。これが目安になるかもしれません」と話す。
いずれもしても、円安もいいことばかりではないというわけだ。