山本監督が矢面に立たされる可能性も
気の毒なのは山本氏。今回の騒動に直接タッチしているわけではなく、著名人ということで標的にされた格好だ。OB会が大学側に提言書などいろいろな文書を出しており、そこに副会長・山本浩二氏の名前がある。そこを突かれた格好だが、とんだトバッチリを受けたといえる。
監督を交代問題から始まったこの騒ぎ。ここまで事態をこじらせたのは五明会長の力不足が最大の原因と見る向きが多い。法大教授でもあり、野球部に対して大きな影響力を持っているはずなのに、調整、説明、指導などを発揮できていない、というわけだ。教え子の金光監督については交代を1年以上も前から公言し、勇退を勧告しているのに相手にされない。監督の最終人事を決める大学総長からも全く回答を得られない。会長として「この騒動の責任は重い」と見るOBは少なくない。
山本氏はそんな状態の中で法的措置をほのめかされている。野球部のため、後輩選手のため、として告訴になれば受けて立つ構えだという。会長のミスに対して矢面に立つことになるかも知れない。WBCの戦いが本格化しようという時期だけに、このもう一つの戦いの余波がどうなるか予測は難しい。
(スポーツジャーナリスト・菅谷 齊)