アベノミクス「給料上げた会社は減税」 バイトの時給も「緊急経済対策」で上がる?

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企業も慎重だが、条件次第で利用が進む?

   竹中平蔵氏は、消費税の引き上げが14年4月に見込まれていることから、「消費税を上げる環境を作らないといけません」と給料アップが期待される状況は必要だとした。とはいえ、引き上げまでに間に合わない可能性があるとして、「痛みを超えてでも、国民もやっていこうという、そういう認識が必要だと思う」とした。

   同じTBS系の「ひるおび!」では2013年1月10日、企業のトップにも給料アップに慎重な意見が多いと紹介した。例えば、政府の経済財政諮問会議メンバーの小林喜光三菱ケミカルホールディングス社長ですら、報道陣の質問に「いや、まあね、まだ。そのへんの仮定の問題っていうのは、なかなか難しいよね、答えるの」と困った様子だった。

   そもそも、菅内閣が導入した雇用促進税制も、利用が伸び悩んでいた。

   厚労省の雇用政策課によると、2011年度は、17万人の雇用を生み出す目標を立てていたが、実際は、半分の9万人ほどに留まる見通しだ。その理由としては、雇用者数10%増という条件が厳しすぎると指摘されている。大企業にはハードルが高すぎ、中小でも、法人税を支払える黒字企業でないと難しかった。そのような企業については、制度を利用しなくても雇用を増やしていた可能性を雇用政策課でも認めている。

   もっとも、安倍内閣では、こうした条件が取っ払われ、利用が進む可能性はある。

   ところが、驚いたことに、今回の減税政策は、経産省が担当するというのだ。厚労省雇用政策課では、「われわれも驚いています」と言う。ちなみに、厚労省の制度も、期限付き措置のため、予定では13年度で終わることになっている。

   担当変えは、雇用政策ではなく産業政策になるからなのか。その整合性について、経産省の企業行動課に取材すると、「中身は全然きまっていませんので、答えようがないです」とのことだった。

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