民主党とはもう誰も手を組まない 夏の参院選惨敗で「消滅」のシナリオ

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「安愚楽牧場」弁護団が海江田氏に1億6000万の賠償請求

   民主の新執行部にも不安要素がある。代表の海江田氏が経済評論家だった1990年代に、「和牛預託商法」の安愚楽牧場を宣伝するような記事を続々と執筆していたのだ。この牧場は多くの人から出資を募ったが経営に行き詰って2011年に民事再生法を申請、多額の負債を抱えて破たんした。

   海江田氏は「サンデー毎日」1990年7月22日号の「モーモー牛さんも財テクの対象に」という記事で、自らも安愚楽牧場(当時は安愚楽共済牧場)で和牛のオーナーになっていると説明。「単純計算すれば年平均10%の利回り」を「財テクとしてはまずまず」と評価し、「会員になりたいと思った人」向けに牧場の連絡先まで記した。「SAPIO」1990年8月23日号や「女性セブン」1992年7月2日号でも、読者を勧誘するかのように「貯蓄より有利と評判」「リスクはゼロ」などと安愚楽牧場の商法を称賛している

   こうした行為について、紀藤正樹弁護士を団長とする「全国安愚楽牧場被害対策弁護団」は2012年12月28日付で「海江田万里氏の民主党代表就任に対する声明」をウェブサイト上で発表した。海江田氏がかつて安愚楽牧場の商法について「あたかも、元本保証がなされ、リスクがないと述べていました」と指摘。

   経済評論家として「安愚楽牧場の和牛預託商法の危険性を認識できた」はずが、逆に「宣伝役」に回った点を批判したうえで、6月18日に海江田氏に対して1億5828万8100円の賠償に応じるように求める民事調停を東京簡易裁判所に申し立てた。その後3回の調停が行われたがいずれも不調に終わり、4回目が2013年2月5日に予定されている。民主党代表に就任したのを機に、改めて「責任を認め,誠実な対応をすることを求める」とした。

   野党との連携に見込みが立たないうえ、代表自身が社会的責任を問われる立場――。散々な状況の民主党に、今夏の参院選に勝機はあるのか。1月8日付「夕刊フジ」では早くも参院選の結果を予想した。現在、民主は88議席で第1党だが、改選される46議席のうち獲得できるのはわずか17議席、非改選と合わせても59議席にとどまり、大勝するとみられる自公の半数程度に落ち込むという。さらに獨協大・白鳥令名誉教授の分析として、「民主がダメだというのは国民の間で定着している」「離党者が続出して、選挙後には民主党は消滅するだろう」との見方を紹介した。

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