バラエティー番組や映画、ドラマなどにも活躍の場を広げている「AV女優」。女性ファンも増えてきて、社会的な認知度が高まり、以前より明るく語られるものになってきた感があるという。
そんな中、あるAV女優が実父に「AV女優になりました」と告白する赤裸々なブログを公開した。インターネット上では、精神を病まないかという心配の声や、父の心情を慮る声が上がり、話題になっている。
「グラビアとかやってないよね?」父の電話にパニック
2012年12月にデビューしたばかりのAV女優・山川青空(やまかわ・せいら)さんが、13年1月7日に「パパへ 私はAV女優になりました。」というタイトルのブログを更新した。
「黙っていてごめんなさい。嘘をついてごめんなさい。自分の口からきちんと説明できなくてごめんなさい。『おまえにそっくりな子が雑誌の表紙になってるけどおまえじゃないよな?2冊もあるんだけど、グラビアとかやってないよね?』パパは私に驚きを隠せない様子で電話してきたよね。私は突然のことでびっくりしてしまって何も言い返せず『折り返し電話します。』と言って切ってしまってそのあと何度も何度も電話がかかってきたけど電話に出ることもメールの返事をすることもできなかった。なぜなら、パパが電話してきたのが4回目の撮影2日目の前夜だったからです」
こんな赤裸々な告白から始まるブログでは、父からの連絡でパニックになったがAV女優の山川青空として撮影を頑張って乗り切ったこと、いじめやひきこもりの経験がありながら有名大学に進学し教師になるため塾でアルバイトしていたことなどを明かした上で、「きっとパパにとってはそんな頑張りなんて何の価値もなくただただ苦しかったよね。ごめんなさい。本当にごめんなさい」「AV女優という道にたどり着いてしまってごめんなさい」と謝罪の言葉が並ぶ。
しかし、最後には「逃げることは簡単だし今やめることもできるけど でも、今やめてしまったらなおさら消したい過去になってしまう」「AV女優としての私を受け入れなくていいから、ただ私の信じる道を信じてください」と父に呼びかけ、AV女優としてこれからも頑張っていくという決意表明をしている。
「精一杯楽しめ!」「時間が解決するよ」応援コメント多数
山川さんのツイッターアカウントには、ブログを読んだ人から「世間体なんか関係ないですよ。あなたがやりたくて選んだお仕事なんですから、精一杯楽しめば良いと思います!!お父さんとの事は時間が解決してくれます」「お父さんの心に、少しづつ せ~ちゃんの決意が沁み渡ります事を願っています」などの応援コメントが多数寄せられた。また、同じAV女優の小倉奈々さんは「読んだら涙が出た」、森下なおさんは「うちも親バレした時は壮絶なものでした 時間が解決してゆく事もあるから、ゆっくりとね」と返信を寄せており、仲間からも声援が寄せられている。
一方2ちゃんねるでは、「娘持ちにとっては最悪の事態だろ」「親が大事という気持ちが残ってるなら一日も早く足洗え」と父親の気持ちを考える声、「あとあと精神病むような気がしてならない…」という心配の声が上がっている。「こういう売り出し方だろw」という見方もあった。
近年、元AV女優の故・飯島愛さんがバラエティー番組で大活躍したほか、及川奈央さん、みひろさんらもタレントや女優として芸能界で生き残っている。また現役のAV女優も、歌手グループ「恵比寿マスカッツ」をはじめ、雑誌のグラビア掲載やバラエティー番組の出演など多岐にわたる活動をしている人は多い。蒼井そらさんのように中国で超有名な人もおり、「AV女優」という肩書きは、以前ほど好奇の目で見られなくなりつつある、とも言われる。つい最近も2012年に、日本語版のウィキペディアで最も見られたのはダントツで「AV女優一覧」だったという調査結果が明らかになった。
一方で、山川さんのように家族になかなか仕事について明かせず辛い思いをしたり、反対されて絶縁状態になったりという女優もいる。11年に引退した佐伯奈々さんは、「ウチの姓を捨てて、今すぐ出て行け。もう二度と帰ってくるな」と言われたと、AV女優8人にインタビューした「裸心」という本で明かしている。現役女優の成瀬心美さんもブログで、ばれてから理解はされたが、それまで家族に言えず苦しい思いをしていたと書いている。他にも家族や親類にばれて引退していった女優は少なくないようだ。