ウォン高進み、輸出産業にダメージ 韓国は「安倍リスク」のせいと強調

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「財閥系企業はドライな経営判断をする」

   一方、円相場は2012年8月末に対ドルで78.3円だったが、日本銀行の追加緩和と安倍政権の誕生もあって、2013年1月4日には87円台半ばまで円安が進んだ。

   急激なウォン高と円安は、韓国の輸出産業の競争力を急激に弱めている。海外では韓国の輸出品価格は高くなり、日本の輸出品価格は安くなるのだから、世界市場で日本企業と競争する韓国の自動車や電機、鉄鋼などの輸出企業は、ウォンと円の為替動向に戦々恐々としているだろう。

   なかでも、「けん引役」の自動車業界は11月に米国で現代自動車グループが販売したクルマの燃費の水増し表示が発覚。現代自動車もその事実を認めているが、米国では燃費のよさを売りに急速にシェアを伸ばしてきただけに、ウォン高との「ダブルパンチ」だ。

   前出の第一生命経済研究所の西濱徹氏は、「韓国の失業率は数字のうえでは低いですが、このままウォン高が続けば、輸出産業の雇用にも影響がでてくるでしょうね。もともと自殺者が多い国ですから、数字に現れない実態面が気になるところではあります。今はまだないですが、財閥系企業はドライな経営判断をするので、生産拠点をいつ(国外へ)移すか、わかりません」と話している。

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